損害保険会計メモ
企業会計の種類
査定付帯費用:損害補填を行うことに直接関連して支払われた経費
普通責任準備金は、初年度収支残または、未経過保険料と保険料積立金の合計額のいずれか大きいほうを積み立てる
近年のわが国における有価証券報告書の虚偽記載や粉飾決算などの企業不祥事を受けて、内部統制強化を求める法改正が行われてきた。内部統制報告制度とは、企業が自ら、財務報告の虚偽記載などが発生しないよう、内部統制体制を構築し、併せてそれが有効に機能している旨を、経営者が開示し、さらに外部監査人による確認を受けることを求める制度
損害保険会社の資産運用については、安全性、流動性を重視する観点から一定の規制がなされている
税効果会計とは、会計上の税引前当期純利益と税務上の課税所得の差異を調整し、税金費用を適切に期間配分する手続き
複式簿記は、財産の変化増減や収益・費用の発生を「資産」「負債」「純資産」「費用」「収益」の増加減少として把握し、財政状態や損益発生の由来を明らかにするものである。そのうちの純資産とは、株主が出資した分およびその増加分をいう
正味収入保険料は、元受正味保険料に受再正味保険料を加え、出再正味保険料を差し引いて算出する
元受保険料の計上については、保険会社向けの総合的な監督指針にも記載があるとおり、決算締切日までに入金報告書および申込書その他保険料計上に必要な書類が到着している契約については、すべて当該事業年度の収入に計上することになっている
損害保険会社は、単年度では実現しえない対数の法則を吸収し、保険金支払いに万全を期すための準備金として、異常危険準備金を積み立てることにしている
一定の資本関係などにより形成される企業集団を、あたかも一つの会社のように見なして財務諸表などを作成することを連結決算といい、連結会社間の内部取引は消去される
企業会計原則
不良債権等の償却を適正に行うために、自らの資産を個別に検討・分析して、回収の危険性や価値の毀損の度合いに応じて分類・区別することを資産の自己査定という
インカム利回りとは、利息および配当金収入から地震保険運用益・雑利息を控除し、金銭の信託のインカム収益相当額を加算した金額を運用資産の月平均運用額で除した割合であり、運用関係の収益性を示すものである
損害保険会社は未払いの保険金債務を適切に見積、支払備金として負債に計上している。支払備金は、期末において既に報告を受けた保険事故について個別に支払い額を見積計上する普通備金と、すでに保険事故は発生している(であろう)が、未だ報告を受けていないものについて一定の方式により見積計上するIBNR備金の二つに分けることができる。
金融商品会計基準では、有価証券を保有目的ごとに区分して評価を行う。そのうち、保険負債のALMヘッジ目的で保有している一定の要件を充たす債権を責任準備金対応債権という(
財務諸表のうち、ある時点での企業の財産や借金などの財政状態を示したものを貸借対照表といい、現金および現金同等物の増減を要因別に分析して示すものをキャッシュフロー計算書という。
自己資本利益率(ROE)とは、「当期純利益/(純資産の部-新株予約権-被支配株主持ち分)」で算出したもので、資本の効率的活用を示す指標
計算問題
- 正味損害率
- (正味支払保険金+損害調査費)/正味収入保険料
- 正味事業率
- (諸手数料および集金費+保険引受に係る営業費および一般管理費)/正味収入保険料
- 発生損害額
- 当期正味支払保険金+当期末支払備金-前期末支払備金
- 既経過保険料
- 当期正味収入保険料+前期末未経過保険料-当期末未経過保険料
- E/I損害率
- (発生損害額+損害調査費)/既経過保険料
- コンバインドレシオ
- 正味損害率+正味事業比率
新種保険論(賠償責任)メモ
責任法律上の責任
- 法律違反に対し、懲役や罰金などの刑罰を科せられることを刑事上の責任
- 加害者が被害者に与えた損害を賠償する責任を負うことを民事上の責任
- 賠償責任保険は、被保険者が民事上の責任を負うことによって被る損害を対象とする保険
債務不履行の形態
- 履行不能
- 債務者の責任で契約の履行ができなくなったこと
- 履行遅滞
- 履行が可能であるのに、債務者の責任により履行期限に履行しないこと
- 不完全履行
- 履行はあったが、債務者の責任により履行が不完全であること
一般の不法行為責任の成立要件
民法717条により、土地の工作物などの占有者および所有者の責任が定められているが、所有者の責任については、無過失の立証による免責抗弁を認めてもらえず、民法が認めている不法行為の無過失責任としては唯一のもの
現実には一つの事案について、債務不履行、不法行為のいずれからもとらえることができることが多く、このような場合、わが国の判例・通説は請求権競合説を取っているため、複数の請求権が併存する場合には、いずれの請求権をとるかを選択できることになっている
通常、挙証責任が軽いため、債務不履行責任により請求を行うことが通例
製造物責任法
- 不動産である土地や建物は製造物責任法の対象外
損害賠償保険金=損害賠償額-免責金額
被保険者が保険会社の同意を得て支出した訴訟費用および弁護士報酬ならびに調停、若いまたは仲裁に要した費用
新種保険論(第三分野)メモ
社会保険
- 社会保険の保険料は公平性の観点から、一律の平均保険料方式や所得などに応じた応能保険料方式が採用
- 社会保険の財政は、保険料収入ばかりでなく、公費(税金)を投入することで収支均衡が図られている
- 法により強制加入とすることで、高リスク者も内包できる制度
第三分野保険の特徴
- 医療保険、がん保険、傷害保険、介護保険などの、傷害・疾病または介護を支払事由とする保険
- 「傷害を受けたことを直接の原因とする人の死亡」は、第三分野保険として取り扱われる
- 保険期間中は保険料を一定とする平準保険料方式が一般的
第三分野保険成立の経緯
- 第三分野への生損保相互参入が認められたのは2001年
- 2005~2007年にかけて、生損保各社において保険金の不払い問題が発生し大きな社会問題となった
- 日本損害保険協会では、適正な保険募集ならびに保険金などの支払い遂行に資することを目的に各種のガイドラインを設定
傷害疾病損害保険契約
- 傷害や疾病による入院や通院に要した実費を補償するもの
傷害疾病定額保険契約
- 傷害や疾病によって入院や通院をした場合にあらかじめ約定した一定額を支払いうもの
医療保険の保険金を支払わない場合
- 地震、噴火または津波によって保険金の支払事由が生じても免責
- 被保険者が無免許運転をしている間に生じた事故によって保険金の支払事由が生じても免責
- 保険金の支払いの原因となる疾病や不慮の事故などが責任開始前に生じた場合であっても、入院保険金が支払われる場合あり
- 保険契約者または被保険者の故意または重大な過失
医療保険の入院保険金
- 入院を支払事由とする保険金には「傷害(災害)入院保険金」と「傷病入院保険金」
- 同一の疾病により退院日の翌日からその日を含めて180日以内に再入院した場合は継続した一回の入院とみなされる
- 不慮の事故による傷害の治療を目的として、不慮の事故から180日以外に入院を開始したときに支払われる
医療保険の手術保険金
- 原則として手術保険金の支払い回数に制限はない
- 日帰り手術であっても約款上支払い対象となる手術であれば支払われる
医療保険の保険金を支払わらない場合
- 地震、噴火または津波によって保険金の支払事由が生じても免責
- 被保険者が無免許運転をしている間に生じた事故によって保険金の支払事由が生じても免責
- 保険金の支払いの原因となる疾病や不慮の事故などが責任開始前に生じていた場合であっても、入院保険金が支払われる場合あり
医療保険の取り消し、無効、解除
- 詐欺行為により契約が取り消されたときには保険金を支払わない。また払い込み済みの保険料は払い戻さない
- 重大事由により契約が解除されたときには保険金を支払わない。またすでに保険金を支払っていたときでも、その返還を請求することができる
医療保険の概要
- 傷害を受けたことや疾病にかかったことを支払事由とする保険
- 入院一日当たりの定額給付を中心とした医療保険が広く普及
- 契約形態は特約主体から単体主体に変化している
がん保険の保険金
- がん入院保険金の支払い日数は無制限であり、免責日数も設定されない
- 手術保険金の支払事由は「がん治療を直接の目的とすること」であり、診断・検査(生検、腹腔鏡検査など)のための手術などは該当しない
がん保険の保険金を支払わない場合
- 被保険者が責任開始期の前日までにがんと診断確定されていた場合、保険契約は無効となり、保険金は支払われない
- 保険料払い込み免除の原因となる疾病や不慮の事故などが責任開始前に生じていた時には保険料払い込みを免除しない
- がん保険の免責事由は保険料払い込み免除についてのみ適用
がん保険の概要
- がん保険は、保険期間の式からその日を含めて90日を経過した日の翌日を責任開始期とし、その日から契約上の補償が開始される
介護保険の概要
- 介護保険の保険金の種類には、一時金タイプ、年金タイプ、両者の組み合わせのバリエーションあり
介護保険の保険金
- 民間介護保険の支払事由には、公的介護保険連動タイプ、所定の要介護状態タイプ、両者の組み合わせタイプが存在
- 所定の要介護状態タイプは、公的介護保険の対象とはならない若年者が事故などにより所定の要介護状態に該当した場合も保険金の支払い対象となる
傷害保険の概要
- 「急激かつ偶然な外来の事故によってその身体に被った損害」に対して保険金を支払う保険
傷害保険の無効、失効、解除
- 保険契約が無効となる場合には、保険金の支払事由が生じても保険金は支払われない
- 重大事由による解除が行われる場合、解除事由が生じたときから解除がなされたときまでに発生した事故による損害について、保険金は支払われない
普通傷害保険の保険金
- 入院保険金は事故の発生の日からその日を含めて180日経過したのちの入院に対しては支払われない
- 出珠保険金の支払いは一事故に基づく損害について一回の手術に限られる
- 通院しない場合でも、骨折などの損害を被り、約款所定の部位を固定するためにギブスなどを常時装着したときは、その日数について通院保険金が支払われる
- 傷害の直接の結果として事故の発生の日からその日を含めて180日以内に後遺障害は生じた場合、その程度に応じて保険金額の4~100%の後遺障害保険金が支払われる
普通傷害保険における免責事由
- 保険契約者の故意についても約款上免責
海外旅行傷害保険
労災保険
- 業務災害による傷病を治療する場合の医療給付を「療養補償給付」、通勤災害の場合には「療養給付」という
- 業務上の傷病による療養のために休業し賃金が支給されない場合、4日以降、休業(補償)給付に加え、休業特別支給金が支払われる
交通事故傷害保険
- 職務としての交通乗用具の修理、点検、整備または政争の作業に従事中にその作業に直接起因する事故によって被った損害について保険金が支払われない
- 列車に乗車中でなくても、改札口の内側にいる被保険者が、急激かつ偶然な外来の事故に起因して被った損害については保険金が支払われる
所得補償保険
- 就業不能期間一か月あたり、保険証券記載の保険金額または平均月間所得額のいずれか小さい額が支払われる
- 免責期間を超える就業不能が終了した後、6か月以内に同一の身体障害によって、再び就業不能が生じたときは同一の就業不能とみなし、新たに免責期間およびてん補期間の規定を適用しない
所得補償保険
- てん補期間とは別に免責期間が定められることが一般的
公的医療保険
- 受診時に支払う定率の自己負担には、月当たりの上限が設定されている
- 支給期間中に途中で就労するなど不支給期間があれば、支給開始日から起算して1年6か月を超えても繰り越して支給することが可能
計算問題1
- <契約条件>
- ○保険種類:普通傷害保険
- ○死亡・後遺障害保険金額 :400万円
- ○入院保険金日額 :2,000円
- ○通院保険金日額 :1,000円
- ○付帯している特約 :なし
- <事故状況>
- 普通傷害保険を契約している被保険者が通勤途上に駅の構内で転倒し、傷害を負って治療を受けた。事故の日から15日間入院し、入院中に受傷箇所の手術を1回受けた。退院後25日間通院したが完全には回復せず、事故日から100日後に後遺障害(第12級・支払割合10%)が認定された。
- 考え方
- 入院保険金
- 2,000円×15日=30,000円
- 通院保険金
- 1,000円×25日=25,000円
- 手術保険金
- 2,000円×10倍=20,000円
- 後遺障害保険金
- 400万円×10%=400,000円
- これらを合計して475,000円=475千円
- 入院保険金
損保税務備忘録~社会保険制度~
第二章 医療保険制度
健康保険
- 療養費は、療養に要した費用の全額を被保険者がいったん自分で支払い、後日、申請に基づき償還払いを受ける
- 出産手当金
- 被保険者が出産により労務に服さなかった場合で、報酬を受けられないときは、その期間のうち産前42日間、産後56日間について、休業一日につき標準報酬日額の3分の2に相当する金額が支給
国民健康保険
- 「業務上」の事由による傷病などについても給付の対象となる
- 保険者
- 被保険者
- 加入者一人ひとりが被保険者の位置づけとなるため、「被扶養者」という概念はない
- 保険料(税)
- 世帯主が保険者に納付
- 所得割額と資産割額を組み合わせた額
後期高齢者医療制度
- 被保険者
- 75歳以上の者(65歳以上75歳未満で、寝たきりの状態など一定の傷害の状態にあると広域連合が認めたもの)
- 保険料
- 被保険者一人ひとりが均等に負担する均等割り額と被保険者の所得に応じて負担する所得割額の合計
- 被保険者一名ごとの特別徴収
第三章 介護保険制度
介護保険制度の概要
- 被保険者
- 強制加入
- 第一号被保険者
- 65歳以上の者
- 第二号被保険者
- 40歳以上65歳未満の医療保険加入者
要介護認定と要支援認定
- 市町村に対して申請
- 第二号被保険者に対する保険給付は、要介護者、要支援者ともに、特定疾病によるものに限られる
保険料
- 特別徴収(年金からの天引き)
保険給付の種類
- 施設介護にかかる給付
- 介護給付(要介護者)のみ
保険給付の内容
- 居宅介護住宅改修費・介護予防住宅改修費
- 手すりの取り付けや段差の解消など、小規模な住宅の改修を行った場合で市町村が必要と認めた時
- 償還払い
- 居宅介護福祉用具購入費・介護予防福祉用具購入費
- 入浴、排せつなどの用に供する福祉用具を購入した場合で市町村が必要と認めたとき
- 償還払い
第四章 年金制度
国民年金
- 被保険者
- 第一号被保険者
- 日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の者
- 第二号被保険者
- 厚生年金の被保険者
- 第一号被保険者
- 保険料
- 国民年金の保険料は、年齢や収入などに関係なく定額
- 年金額
- 障害基礎年金を受給するまでの被保険者期間に関係なく、障害の程度によって決定される
厚生年金保険
- 任意単独被保険者
- 保険料
- 産後産前休業期間:被保険者負担分、事業主負担分ともに免除
- 課税関係
- 老齢厚生年金は雑所得として課税されるが、障害厚生年金および遺族厚生年金は非課税扱い
遺族厚生年金
- 遺族の範囲
- 夫(いずれも死亡当時55歳以上、支給開始は60歳からとなる。夫は遺族基礎年金を受給中の場合に限り、60歳より前でも遺族厚生年金を併せて受け取ることができる)
- 年金額
- 遺族厚生年金は、自分自身の老齢厚生年金などに相当する額が支給停止され、その差額のみ支給
iDeco
- 加入
- 国民年金基金連合会に申請して加入者となる
- 運用商品
- 給付
- 老齢給付金、障害給付金、死亡一時金および脱退一時金がある
貯蓄型個人年金
- 元本取り崩し型の個人年金
- 運用しながら元本と利息を取り崩して、年金を受け取っていくもので元利合
- 計額と最終的に年金として受け取る額は一致する
第五章 労働保険制度
労災保険
- 傷病補償年金
- 休業補償給付に代えて、傷病補償年金が支給
- 介護保障給付
- 障害補償年金または傷病補償年金の受給者のうち、障害等級または傷病等級が第一級の者と第二級の「精神神経・腹部臓器の障害」を有しているものが、常時または随時介護を要する状態にあり、かつ、現に介護を受けている場合に、月単位に所定の額を限度としてその介護費用に対して、介護保障給付が支給される
- 保険給付の原因が第三者の行為による場合
雇用保険
育児休業給付
火災保険論メモ
料率三原則
- 合理的
- 不当に差別的でない
- 妥当
純保険料の算出方法
- F・D法:発生頻度×損傷率
- L/A(LossCost)法:保険金額に対する支払保険金の割合
少額短期保険
- 生命保険、医療保険:1年以内
- 損害保険:2年以内
重複保険の支払い方法
時価5,000万円の構造物において、A保険会社とは保険金額5,000万円、B保険会社とは保険金額3,000万円の住宅総合保険契約が締結されていた。この建物が火災により全村となった場合の保険金の支払い方法
(考え方)
各保険会社は各社の支払い責任額の割合で保険金を負担する
A保険会社の負担金額:5,000万円×(5,000万円/8,000万円)=3,125万円
B保険会社の負担金額:5,000万円×(3,000万円/8,000万円)=1,875万円
被保険者が先にA保険会社に請求した場合
A社の支払い保険金額:5,000万円
A社からB社への求償額:5,000万円-3,125万円=1,875万円
被保険者が先にB保険会社に請求した場合
B社の支払い保険金額:3,000万円
A社の支払い保険金額:2,000万円
B社からA社への求償額:3,000万円-1,875万円=1,125万円
住宅総合保険普通保険約款(火災保険標準約款)の基本条項第17~19条に定められている、無効、失効、取り消しのうち、保険料を返還しないもの
- 無効
- 取り消し
住宅火災保険で補償の対象となる事故
- 落雷
- 破裂・爆発
- 雪災
普通火災保険(一般物件用)の補償内容
- 80%co-insが適用されない
- 落雷、破裂・爆発による損害は補償される
損保税務備忘録~損害保険契約などにかかる税務知識~
第二編 損害保険契約などにかかる税務知識
- 地震保険料控除および生命保険料控除は、所得金額から一定の金額を控除する所得控除
生命保険料控除
生命保険契約などに基づいて支払った保険料など
- 保険金などの受取人のすべてを自己(納税者)またはその配偶者その他親族とするものの保険料(生命保険料)などが対象
個人事業主の契約
一般の契約
保険契約者が個人事業主本人であるか親族であるかにかかわりなく、支払った火災保険料は必要経費となる
- 店舗併用住宅などの場合には、店舗部分の保険料のみが必要経費となり、居住の用に供している部分の保険料は必要経費とならない
満期返戻金付きの長期契約
- 積立保険料部分
- 資産に計上
- その他部分(補償部分)
- 必要経費として処理
必要経費となる保険料の処理
保険金の税務処理
資産の損害に基因して支払いを受ける保険金
- 資産の損害に基因して支払いを受けるものは、非課税所得
- 家屋や家財など資産(財物)を保険の対象とする火災保険契約や動産総合保険契約、自動車保険の車両保険契約などにおける損害に対して支払われる保険金は課税されない
- 取得した保険金が損害額を超える場合であっても、その超過部分に対して課税されない
身体の傷害に基因して支払いを受ける保険金(死亡保険金を除く)
- 身体の傷害に基因して支払いを受けるものも同様に、非課税所得とされる(死亡保険金を除く)
死亡に対する保険金
- 保険契約者が被保険者の場合
- 次の算式で算出した金額までは非課税財産として課税対象とならない
- 保険金の非課税限度額=500万円×法定相続人の人数
| 保険契約者 | 被保険者 | 死亡保険金受取人 | 課税される税金 |
|---|---|---|---|
| A | A | B(Aの相続人) | 相続税 |
| A | A | C(Aの相続人以外) | 相続税 |
| A | B | A | 一時所得として所得税・復興特別所得税・個人住民税 |
| A | B | C | 贈与税 |
個人事業主の契約
事業用固定資産に対する保険金
- 事業用固定資産の損失の金額を超える金額の保険金などの支払いを受けた場合であっても、その部分に対して課税されない
- 保険金が損失額を下回る場合は差額を必要経費に算入できる
| 保険契約者 | 被保険者 | 保険金受取人 | 課税関係 |
|---|---|---|---|
| 個人事業主 | 従業員 | 個人事業主 | 事業所得の収入金額に算入 |
| 個人事業主 | 従業員 | 従業員の遺族 | 相続税 |
| 個人事業主 | 従業員の家族 | 従業員 | 一時所得として所得税・復興特別所得税・個人住民税 |
保険金の益金算入
- 保険金の額が損害のあった建物などの帳簿額以下のときは課税されないが、帳簿価額を超えるときは、その上回る金額が課税対象
圧縮記帳
- 個人事業主×
- 圧縮記帳を行うための条件
- 代替資産は滅失または倒壊した固定資産と同種のものを取得または改良した場合
- 固定資産が滅失または損壊した日から3年以内に保険金の支払いが確定している
- 商品などの棚卸資産の損害に対する保険金や、利益保険、店舗休業保険などの休業損失を補償する契約の保険金は、全額が益金に算入。損害を受けた棚卸資産の被災原価や、休業期間中の店舗の賃借料などは損金に算入。
身体の傷害に基因して支払いを受ける保険金と死亡保険金
傷害・後遺障害に対する保険金
- 法人が取得する保険金などは益金に算入
- 従業員に見舞金などとして支給した場合は損金に算入
- 通常、死亡保険金以外の保険金は、被保険者である役員・従業員自身に直接支払われることが多く、その場合には非課税所得となり、役員・従業員に対して課税されない
満期返戻金、年金給付金などの税務処理
積立型保険契約
- 控除できる金額は積立保険料部分の合計額
損害賠償金の税務処理
個人事業主の場合
- 業務に関連するものであっても、個人事業主の故意または重大な過失によって他人の権利を侵害したことによる損害賠償金などは、必要経費に算入できない
損害賠償金の税務処理
個人の場合
- 損害賠償金を支払った場合
- 個人が支払った損害賠償金などは、所得金額の計算上、控除の対象とならない
個人事業主の場合
| 個人事業主の故意または重大な過失 | 従業員の行為 | 従業員の故意または重大な過失 | 個人事業主の経費処理 |
|---|---|---|---|
| なし | 業務に関係あり | なし | 給与以外の必要経費 |
| なし | 業務に関係あり | あり | 給与としての必要経費 |
| 役員・従業員の行為 | 役員・従業員の故意または重大な過失 | 法人の経費処理 |
|---|---|---|
| 業務に関係あり | なし | 役員・従業員の給与以外の損金 |
| 業務に関係あり | あり | 役員・従業員に対する債権 |
災害などに関する税務知識
災害減免法と雑損控除は併用できない
災害減免法
- その年の所得金額の合計額が1,000万円以下の者が、災害により住宅や家財に損害を受け、その損失額が時価の2分の1以上となった場合に、確定申告することにより、その年の所得税および復興特別所得税が減免(軽減または免除)される制度
- 減免額は所得金額の合計額に応じて決まる
- 住宅の再取得などに係る住宅ローン減税の特例:住宅ローン控除を重複して適用を受けることが可能
医療費控除
- 納税者が、自己または自己と生計を一にする配偶者やその他親族のために医療費を支払った場合、確定申告することにより、所得税、復興特別支援税、住民税において、一定額の所得控除を受けることができる
医療費控除の対象とならないもの
- 死亡、重度障害、療養のため労務に服せないなどに基因して支払いを受ける保険金、損害賠償金など
損保税務備忘録~隣接業界~
第四編 隣接業界
第一章 生命保険
団体保険⇒無審査で加入
無審査保険⇒審査を省略することから、健康状態などについての詳細な告知書が必要
終身保険⇒被保険者が死亡または高度障害状態となった場合の保障が終身にわたって継続する